喫茶コレクション・鴨川デルタ・糺の森

皆、森見作品に縁の場所である。
ダ・ヴィンチ」9月号掲載の京都マップを参考に、先日立ち寄ってみた。
すべて京阪出町柳駅から徒歩30分圏内だった。

  • 喫茶コレクション

『四畳半神話体系』で主人公が夕食をとっていた店。
入り口が小さく、うっかり通り過ぎてしまいそうだが、可愛らしい店構え。
頼んだスパゲティは600円という値段の割にボリュームがあり、結構がんばって食べた。
ソースの味付けがしっかりしていて、細めの麺もつるつるしていて美味しかった。
店の雰囲気も、初めて来たのにのんびりできてよかった。
本棚の上の小さなホワイトボード?の「本がなんかへってる」(うろ覚え)という走り書きがちょっと可笑しかった。

  • 鴨川デルタ

『四畳半〜』で主人公の友人・小津が橋から飛び降りようとする場面などに登場。
『新釈走れメロス』でもちらっと出てきたような。
あと『有頂天家族』で、母狸がビリヤードに出かけるのもデルタ近くのカフェの2階。ちなみに賀茂大橋の西詰にカフェは実際にあるが、2階がビリヤード場かどうかは不明。
『四畳半〜』で主人公が明石さんと一緒に入るのもそのカフェかなあと思う。
この付近は私も学生時代によく通ったので、懐かしい。
あの中州を鴨川デルタと呼ぶことは知らなかったが。

『四畳半〜』『夜は短し歩けよ乙女』『有頂天家族』、いずれにも出てくる。
主人公とヒロインが出会う古本市の舞台であったり、李白翁がひそんでいたり、狸一族の根城であったり。
下鴨神社に連なる原生林である。
静かで緑あふれる一帯は、なんだか落ち着く。
訪れたのは3度目だが、いつ来ても神聖で清々しい雰囲気がある。


あと喫茶進々堂は、時間の都合で前を通っただけだが、クラシカルな外観で雰囲気の良さそうな喫茶店であった。
ちなみに『夜は短し〜』で、主人公と乙女が待ち合わせに使ったところである。