森見登美彦

 『美女と竹林』刊行記念サイン会

京都の大垣書店で開催された、森見登美彦氏のサイン会に行った。 開始時刻の午後3時頃に森見氏が登場、それから1時間位して順番が回ってきた。 しかし待っている間に緊張してしまい、サインをしてもらっている間中何も言えず。 ほどなく氏がサインを書き終…

 ダ・ヴィンチ 10月号

表紙のスガシカオ氏と、森見登美彦氏のインタビューに惹かれて購入。 スガシカオ氏は今月発売の新アルバムについてと、村上春樹氏とのエピソードを中心にしたインタビュー。 村上春樹氏がCDを初めて聞いたときのことを『意味がなければスイングはない』で…

 恋文の技術 (「asta*」隔月連載)

書簡形式で書かれた小説。 主人公守田一郎、その友人や先輩たち、妹、知人の森見登美彦氏、意中の女性…登場人物はやや多いが、彼らはあくまで手紙を通して現れる。 登場人物のキャラクターや人間関係、起こった事件などが徐々に伝わってきて、物語としての文…

 夜は短し歩けよ乙女 / 琴音らんまる

森見登美彦氏の同タイトル小説を漫画化した作品。 小説同様四章に分かれているが、こちらは一章・二章(前後編)が原作の第一章にあたり、三章・四章は原作にないオリジナル・ストーリーとなっている。 時間設定も小説は1冊で春夏秋冬と進むが、こちらは1…

 喫茶コレクション・鴨川デルタ・糺の森

皆、森見作品に縁の場所である。 「ダ・ヴィンチ」9月号掲載の京都マップを参考に、先日立ち寄ってみた。 すべて京阪出町柳駅から徒歩30分圏内だった。 喫茶コレクション 『四畳半神話体系』で主人公が夕食をとっていた店。 入り口が小さく、うっかり通り過…

 有頂天家族

京都を舞台にした、狸と天狗と人間が入り乱れての化かしあったり食われたりの一大抗争。そして固く結ばれた狸一族の絆と、家族愛を描く。 老いらくの恋に身をやつした天狗、そのお相手の半天狗の美女、偉大だった父を失った狸四兄弟、ヅカファンで熱い母魂を…

 yom yom 2007年10月号

「ブンガク散歩に出よう」特集に惹かれ購入。 森見登美彦氏の「登美彦氏、京都をやや文学的にさまよう」が特によかった。 喫茶店「進々堂」の片隅にいる森見氏が、かつて読んだ文学作品や作家とゆかりの場所についてあれこれ回想するという内容。 梶井基次郎…

 もちぐま

バスグッズを扱うお店で購入。 ちなみに『四畳半神話大系』でのキーアイテムであり、表紙にも描かれているスポンジ製のクマのぬいぐるみのことである。 作中の描写や森見氏のブログ写真に惹かれ、ほしいなあと思っていたので嬉しい。 さわったときのふにふに…

 ダ・ヴィンチ

「西原理恵子インタビュー」&「俺たちの森見登美彦大特集」に惹かれ購入。 「西原理恵子インタビュー」は絵本『百万回生きた猫』の魅力を語る、というもの。 長い年月をかけて読み返し、その度に印象が変わっていった思い入れ深い絵本であることがよく伝わ…

 美女と竹林 (『小説宝石』)

竹林伐採に乗り出した森見氏のエッセイ(風フィクション?)。 ブログの文章が好きで、似た感じの当連載も楽しく読んでいたが、今回は特に読みながら吹きかけた。 結構ご本人似の挿絵もあいまって、本上まなみさんへのファンっぷり、特に熱烈な時期の描写に…

 新釈 走れメロス 他4編

表題作の他「山月記」「藪の中」「桜の森の満開の下」「百物語」のリミックス。 装丁もちょっとレトロで色合いが綺麗で、良いなと思った。特に好きな話を。 走れメロス 原作では身代わりとなった友の元へ約束通り駆けつけることで友情を暴君に認めさせるけれ…

 きつねのはなし

闇から闇へと現れる不吉な狐の面。古い幻燈に映し出されるのは現か幻か。 古都を舞台にした、いつまでも覚めない悪夢。怪談にも似た奇妙な4つの物語。 闇に潜む得体の知れない何かが自分に近づいてくる不気味さ、何か恐ろしい事が起きそうな不吉な予感。 そ…

 夜は短し歩けよ乙女

大学の後輩である「黒髪の乙女」に片思いし、日々外堀を埋める「私」。笑いと切なさを読み手にもたらしつつ、優しい結末が心温まる物語。 「黒髪の乙女」が、彼女自身の語りからも伺えるように、実に「いい子だなあ」と思える女の子である。 「私」も、彼女…

 四畳半神話大系

幻の至宝、「薔薇色のキャンパスライフ」を手に入れ損ねた大学生の「私」。 もしもあの時、違う選択をしていれば・・・? 4つの選択と、その先に展開する微妙に異なる物語。 4つの短編作品から成り、それぞれ主人公の入学当初のサークル選択によって異なって…

 太陽の塔 

研究と称して、毎日元彼女を追ってはレポートを作成する大学生の物語。 思い込みと妄想で暴走しつつ、いつしか恋の終りを受け入れていく過程が笑いと一抹の切なさを誘う。 全体を通じて、古風で大仰な言い回しや現実からズレた主人公、彼に負けず劣らず強烈…