2008-01-01から1年間の記事一覧

 図書館ねこ その3+図書館いぬ

以前、図書館ねこデューイ君の記事と伝記を取り上げたが、学校図書館にもそんな猫(と犬)がいるらしい。 ただしアメリカの話。カレントアウェアネスの記事参照↓ http://current.ndl.go.jp/node/9636 なお上の記事中に、米国のSchool Library Journal誌への…

 We wish you a Merry Christmas

もうじきクリスマスである。 イルミネーションで街が華やかになり、赤と緑の雑貨は可愛いく、誰かのために贈り物を選ぶ人の顔は優しく見える。 12月頃から至るところで流れるクリスマスソングも、割りに好きだったりする。子供の頃のクリスマスを思い出させ…

 図書館ねこデューイ 町を幸せにしたトラねこの物語

米国スペンサー図書館にいた図書館ねこ、デューイ君の伝記。著者の女性は、デューイ君がいたスペンサー図書館の元館長にして親代わりでもあった。 デューイ君の描写だけに留まらず、彼がいた図書館や小さな町を取り巻く厳しい社会情勢、そんな中で司書として…

 図書館ねこ その2

以前、米国のスペンサー公共図書館にいた猫デューイ君について書いたことがあるが、最近彼の伝記が発売された。 国会図書館発行のカレントアウェアネスでも取り上げられている。 http://current.ndl.go.jp/node/8526 http://current.ndl.go.jp/node/8889 補…

 『美女と竹林』刊行記念サイン会

京都の大垣書店で開催された、森見登美彦氏のサイン会に行った。 開始時刻の午後3時頃に森見氏が登場、それから1時間位して順番が回ってきた。 しかし待っている間に緊張してしまい、サインをしてもらっている間中何も言えず。 ほどなく氏がサインを書き終…

 ダ・ヴィンチ 10月号

表紙のスガシカオ氏と、森見登美彦氏のインタビューに惹かれて購入。 スガシカオ氏は今月発売の新アルバムについてと、村上春樹氏とのエピソードを中心にしたインタビュー。 村上春樹氏がCDを初めて聞いたときのことを『意味がなければスイングはない』で…

 下鴨古本市

去年に続き、今年も訪れた。 ちなみに前日に『夜は短し歩けよ乙女』を読むとより楽しい(ここが舞台の章があるため)。去年この古本市を訪れたのも、その本がきっかけだった。 生い茂る木々の間を吹き抜ける夏風に、店頭にめぐらされた紅白の布と森の緑のコ…

 崖の上のポニョ

魚の女の子が、好きな男の子と一緒にいたいと人間の世界へやってくる物語。 公開されてあまり経っていないので詳細は控えるが、結構シンプルなストーリーだな、と思った。子供向けというのには納得。 また、色彩の柔らかな綺麗さが印象的だった。あとは、 ・…

 SPIRIT

アップテンポなメロディで、夏のドライブ中に流すと気持ち良さそうな爽やかな曲。 勇気を出して新しい場所に飛び込んでいこうとしているような、割と前向きな「ぼく」の心情が綴られている。明るいメロディもあいまって、聴いているこちらも顔をあげて口ずさ…

 8月のセレナーデ

淡々としているが清涼感のある綺麗なメロディに、気の向くままに口ずさんだ独り言のような歌詞。夏の夜のBGMによく合う一曲。 「君」は多分「ぼく」の恋人だろうけれど、それにしては少々ドライである。 「もしも君がいなくなってしまったら たとえばネコ…

 7月 (『心の家路』収録)

ある大学生の恋愛の始まりと終わりと、その後のお話。毎年今の時期になると読み返したくなる。 主人公と彼女が付き合うまでの経緯など、実際にありそうな感じのラブストーリーである。 漫画家を目指す主人公と女優を目指す彼女は、1回生の秋に付き合い始める…

 恋文の技術 (「asta*」隔月連載)

書簡形式で書かれた小説。 主人公守田一郎、その友人や先輩たち、妹、知人の森見登美彦氏、意中の女性…登場人物はやや多いが、彼らはあくまで手紙を通して現れる。 登場人物のキャラクターや人間関係、起こった事件などが徐々に伝わってきて、物語としての文…

 サヨナラ

乾いた感じの、どちらかというと淡々としたメロディ。 にも関わらず、聞いていると妙に胸を締め付ける切なさがある曲。 互いに冷めてしまったことに気づかないフリを続けた挙句、ついに別れに踏み切る恋人同士のような状況が歌詞から浮かぶ。 それでいてまだ…

 クライマックス

自嘲気味なくらい明るいメロディと、自分を俯瞰で見ているような歌詞が印象的な失恋ソング。 「いまぼくはもしかすると 世間一般で言ういわゆる 『ふられてしまう』というクライマックスに遭遇している…?」 という冒頭は、恋人から別れを切り出されている「…

未来 

爽やかなサビと、それ以外のメロディや歌詞にややギャップがある。しかしねじくれたようなメロディ・歌詞が一転、夏らしい清涼感のあるサビにつながるところは爽快。(以下「」引用) 荒れ果てた場所でヒッチハイクをしている僕、という抽象的なメタファーで…

 Nobody knows

「君」と戻る場所を失った「僕」が、これまでの日々との決別を一歩引いた目線で綴ったような歌詞が印象的。(以下「」引用) 「さらば昨日までの口づけよ さらば愛しき胸の痛みよ」 と感傷に流れそうな冒頭から一転、 「まぁ それはそれとしてだ なんとか今…

 ファミリー・アフェア

好きになれない妹の婚約者と、食事やら挨拶やらで相対するハメになった「僕」、というのがストーリーの中心。独特なジョークや皮肉がやつぎばやに出てくるのが楽しい。 気に入らないとはいえ、「僕」は妹の婚約者に本気で辛辣な態度をとるわけではなく、分か…

 夜は短し歩けよ乙女 / 琴音らんまる

森見登美彦氏の同タイトル小説を漫画化した作品。 小説同様四章に分かれているが、こちらは一章・二章(前後編)が原作の第一章にあたり、三章・四章は原作にないオリジナル・ストーリーとなっている。 時間設定も小説は1冊で春夏秋冬と進むが、こちらは1…

 遠い太鼓

村上氏が1986年から1989年の3年間、日本を離れ、ローマ、アテネ、シシリー、ギリシャなどの海外で暮らしていたときのことを綴った旅行記である。 特に好きな章について。(「」は引用) ティタニア映画館の夜は更けて ギリシャの小島で、島唯一の「…

タイムマシーン (『PARADE』収録)

もしタイムマシーンがあったらどうする?十数年ぶりに偶然出てきたCDをきっかけに、そんな想像をつらつらと歌った曲。(以下「」部分は引用) 「あの時好きだと言えなかったことかな…」 「あの日の許せない言葉と あいつら消そうか…」 なんてアレコレ考え…

 スノースマイル / Bump of chicken

今のような、ひどく寒い、雪のちらつく時期にはぴったりな歌である。 歌詞の内容は雪を待つ「君」と、雪が降らなくても一緒にいるだけでいいと感じている「ぼく」のラブソングなのだけれど、なぜか雪降る中の二人のイメージである。 静かだが温かなメロディ…

 プ〜ねこ / 北道正幸

たくさんの猫が登場する、ブラックだったりシュールだったりシニカルだったり可愛かったりする4コマ。 当たり前のように人間の言葉を話すものの、外見上はリアルな猫たちが基本的に無表情でつぶやいたりつっこんだりする台詞が可笑しい。 時事もからめつつ、…

 村上ソングズ / 共著 和田誠

村上春樹氏が思い入れのある曲を取り上げ、訳詩とレビューを記している。 全29曲(内2曲は和田氏選曲・訳詩)、ほぼ1960年代〜1990年代の洋楽である。 私は知らない曲ばかりだったが、読んでいて面白かった。曲を知っていればより面白いと思う。 訳詞も味わ…

 きのう何食べた? / よしながふみ

弁護士の筧史郎が作る料理を中心に、彼の同居の恋人や同僚、両親、依頼人といった人々を含めた人間模様を描くオムニバス作品。 主役たちはゲイカップルだが、ラブシーンもなく淡々として読みやすいと思った。 人間関係の描写はさらりと、そのぶん(?)料理…

 きらきらひかる

遺体を解剖し死因を調べる監察医たちを主役とした、生と死と真実をめぐる群像劇。 考えさせられつつ笑いもあり、名台詞も多い。 メインの4人が魅力的で、お洒落なレストランでのお喋りは見ていて楽しかった。 1話完結のオムニバスである一方、回を追うごと…