美女と竹林 (『小説宝石』)

小説宝石 2007年 08月号 [雑誌]
竹林伐採に乗り出した森見氏のエッセイ(風フィクション?)。
ブログの文章が好きで、似た感じの当連載も楽しく読んでいたが、今回は特に読みながら吹きかけた。


結構ご本人似の挿絵もあいまって、本上まなみさんへのファンっぷり、特に熱烈な時期の描写に受けた。
でも、学生時代などにとても憧れた人はいつまでも特別な存在、というのは分かるなぁと思った。


今号の巻頭グラビアには竹林と森見氏の写真もあり、落ち着いた雰囲気の実際の氏を見た後でエッセイを読むと、そのギャップがまた可笑しい。


あと背景の竹林を見て、以前歩いた嵯峨嵐山の竹林の道を思い出した。
ひんやりした風や隙間から漏れる日の光の美しさ、竹が音を吸い込んだような静けさが印象的だった。
竹林から美女が連想されるのも不思議ではない(かもしれない)。


文中にもあるように話の脱線は著しいけれど、それも含めて面白い。単行本でまとめて読むのが楽しみである。