桜並木(『Smile』に収録)

SMILE
最近、風に花の匂いを感じることがある。春が近づいているのだろう。
春はいつも、浮き足立つような憂鬱なような、淋しいようなワクワクするような複雑な気持ちになる。
新しい学校やクラス、新社会人になった時など、生活がいっぺんに新しくなった時のドキドキや不安や微かな憂鬱を思い出させるからだろうか。


そのせいか、春には明るいポップな曲だけでなく、ちょっとさびしいような、しっとりとした歌も合うように思う。この曲はまさにそういう曲である。
気だるくも綺麗なメロディ、憂いを含んだ声。歌詞もちょっと切ない。(全文はこちら。)


昨春この曲を聞きながら、桜の咲く道に車を走らせたものだが実によく合った。
そういえば桜も人を物思いに耽らせる作用があるように思うが、これも3月4月という変化の多い時期に咲くために、様々な記憶が重なる花だからかもしれない。